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オンライン服薬指導解禁までの流れと現状、「0410対応」と「改正薬機法」の違いを踏まえ解説

2021年01月13日

オンライン服薬指導解禁までの流れと現状、「0410対応」と「改正薬機法」の違いを踏まえ解説画像
-目次-
1. そもそもオンライン服薬指導(遠隔服薬指導)とは
2. オンライン服薬指導の法制度
3. オンライン服薬指導のフロー
4. 今後の展望

1. そもそもオンライン服薬指導(遠隔服薬指導)とは

オンライン服薬指導とは、通信機器を活用して薬剤師が患者の状態を確認しながら行う服薬指導のことです(遠隔服薬指導と呼ばれることもあります)。

医薬品を処方する際には、薬剤師が対面による服薬指導を行うことが原則とされてきました。しかし2015年、医療機関や薬局といった医療資源が乏しい離島、へき地の遠隔診療のニーズへ対応するために、国家戦略特区など一部の地域限定で実証実験が開始されると、2019年に成立した改正薬機法により全国で実施が可能となりました。

改正薬機法は2020年9月の施行を予定しておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン診療・服薬指導のニーズが高まったことを受け、厚生労働省から時限的にオンライン服薬指導を解禁する「0410対応」(0410通知)が発出され、20年4月に当初の予定よりも前倒しでの解禁がなされました。

▼オンライン服薬指導の解禁までの流れ

オンライン服薬指導の解禁までの流れ

2. オンライン服薬指導の法制度

オンライン服薬指導を実施するにあたり、算定要件や施設基準など法制度についての理解を深める必要がありますが、現状は根拠となる法制度が0410通知と改正薬機法で、二重に存在しているために少し複雑な状況となっております。

ここでは、この二つの法制度の概要とその違いを解説します。

オンライン服薬指導の法制度

①厚生労働省からの事務連絡に基づく0410対応とは

0410対応とは、厚生労働省が2020年4月10日に通達した「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」※1 のことを指します。この通知により薬剤師は一定の要件の下で電話や情報通信機器を用いて服薬指導を行うことが可能となり、処方の際に必要な処方箋については医療機関よりFAXにて受け取り、後日郵送にて回収・保管をします。

0410対応は対象患者がオンライン診療・在宅診療をした方に限定されていない点や、初診の取り扱いを可能としている点で、実施の要件が改正薬機法と比較して広く、より多くの患者に実施が可能です。

※2021年1月現在もこの臨時措置は継続されております。

②2020年9月に施行された改正薬機法とは

改正薬機法※2 は2019年に成立、2020年9月に施行された法制度です。オンライン診療・在宅診療患者への実施を前提として設計された内容となっているのが特徴で、0410対応と比較すると対象の患者が限定されております。
また、外来と在宅それぞれで対象患者や算定要件が違い、下記のように定義されております。

外来オンライン服薬指導

対象患者

  • オンライン診療で処方箋が交付された患者
  • 原則3月以内に薬剤服用歴管理指導料1又は2を算定した患者

主な算定要件

  • 薬剤服用歴管理指導料に係る業務を実施すること。ただし、薬剤服用歴管理指導料の加算は算定できない
  • 医薬品医療機器等法施行規則及び関連通知に沿って実施すること
  • オンライン服薬指導を行う保険薬剤師は、原則として同一の者であること

主な施設基準

  • 1月当たりの①薬剤服用歴管理指導料と②在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン服薬指導料を含む。)の算定回数の合計に占める③薬剤服用歴管理指導料の4と④在宅患者オンライン服薬指導料の算定回数の割合が1割以下。

在宅オンライン服薬指導

対象患者

  • 在宅時医学総合管理料による訪問診療時に処方箋が交付された患者
  • 在宅患者訪問薬剤管理指導料を月1回のみ算定してる患者

主な算定要件※基本的に外来患者と同様。異なる部分のみ記載

  • 訪問診療を行った医師に対して、在宅患者オンライン服薬指導の結果について必要な情報提供を文書で行うこと

施設基準

  • 薬剤服用歴管理指導料の4に係る届出を行った保険薬局であること

※引用:令和2年度診療報酬改定の概要 (外来医療・かかりつけ機能)p24(厚生労働省保険局医療課)

③0410対応 と 改正薬機法の診察内容や点数の違い

0410対応と改正薬機法は、オンライン服薬指導を認めるという点では共通しておりますが、対象患者や調剤報酬に違いがあり、それらを表にまとめました。

▼診療内容の違い

0410対応と改正薬機法における、対象患者や処方箋の取り扱い方法、初診対応可否、電話実施可否の違い

▼調剤報酬点数の違い

0410対応と改正薬機法における、薬剤服用歴管理指導料の違いと算定回数上限の違い、外来患者と在宅患者による算定点数の違い

3. オンライン服薬指導のフロー

法制度に続いて、本章ではオンライン服薬指導を実施する際のフローについて弊社の調剤薬局窓口支援システム「Pharms」と患者アプリ「CLINICS」を活用した例を元に解説いたします。

①診療の実施

病院・診療所にてオンライン診療を実施された患者様は、オンライン服薬指導を希望することができます。患者様がオンライン服薬指導を希望されたら、病院・診療所は処方箋をアプリ(CLINICS)にアップロードをします。その後、患者様は希望する調剤薬局へ処方箋を送ることができる状態になります。

※0410対応の場合は対面診療でも実施が可能です。医師から「0410対応」と記載した処方箋を受け取ることが要件となります。

診療の実施

②処方箋の受付

アプリ上で処方箋を受け取った患者様はアプリから検索して希望する調剤薬局へオンライン服薬指導を申し込みます。お申し込みを受けた調剤薬局は、処方箋と保険証画像、問診データを受け取り、受付を行います(処方箋の原本は後日受領する必要があります)。

処方箋の受付

③オンライン服薬指導

予約の受付が完了したら、対面時の業務と同様に処方箋の内容を確認し、レセプト入力、ピッキングを行います。薬の準備が整い、受付の時間になったらシステムからビデオ通話を開始し、対面と同じ要領で患者へ服薬指導を行います。

オンライン服薬指導

④会計

服薬指導の完了後、患者様ご負担額と配送料をシステムに登録すると、予め登録されている患者様のクレジットカードで決済が行われます。

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<h3>⑤配送</h3>
<p>最後にお薬を梱包し配送業者へ配送を依頼すれば、オンライン服薬指導は完了となります。</p>
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今後の展望

オンライン服薬指導は2020年の解禁後もそのあり方や仕組みについて積極的な議論が交わされきました。
2020年12月に行われた規制改革推進会議では菅総理から「現在も続けられている特例措置(0410対応)については、オンライン診療・オンライン服薬指導については現在の特例的な拡大措置を続け、将来的にも、今できることを引き続きできるよう、その基準よりも下げるべきではないということで、実行したいと思います。」との発言があり、オンライン服薬指導は、オンライン診療と共にメリットやデメリットを踏まえながら今後も検討が進められていくものとみられます。

本記事の参考資料

※1 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて
https://www.mhlw.go.jp/content/000620995.pdf

※2 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等 の一部を改正する法律の一部の施行について(オンライン服薬指導関係)
https://www.mhlw.go.jp/content/000650601.pdf

執筆者情報

宝 真生

調剤併設ドラッグストアにて薬剤師として調剤業務、在宅医療(個人宅、施設)、OTCやサプリメントのカウンセリング業務を経験。
その後、施設在宅に特化した薬局法人にて新規店舗の業務フロー構築や往診同行を中心に行う。
2020年、Pharms立ち上げのタイミングでメドレーへジョイン。
現在は全国の薬局法人へ向けてPharmsの紹介を行っている。

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