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【0410対応、2023年7月末で算定終了】オンライン服薬指導の要件を「0410対応」と「2022年改正薬機法」の違いを踏まえ解説

2023年08月01日

【0410対応、2023年7月末で算定終了】オンライン服薬指導の要件を「0410対応」と「2022年改正薬機法」の違いを踏まえ解説画像

こんにちは、Pharms事務局です。
2023年3月31日に厚生労働省より、電話を用いた診療/服薬指導等の診療報酬上の特例措置(通称0410対応)については、2023年7月31日をもって終了する旨の事務連絡が発出されました。
よって、2023年8月以降は、改正薬機法に沿った実施を行う必要があります。
当記事では、改正薬機法と0410対応の違いについて解説いたします。

本記事の内容はこちらの資料にもまとめております。回覧用などにどうぞご活用ください。

※本記事は、2023年8月1日現在の通知に準じて作成しています。今後疑義解釈の発出によって内容に変更が生じる場合がございます。予めご了承ください。

また、2024年度調剤報酬改定において、連携強化加算の施設基準の要件に「オンライン服薬指導の体制整備」が追加されました。
連携強化加算算定のためにオンライン服薬指導の体制整備をお考えの方は、以下記事をご覧ください。
>>>【2024年度改定版】連携強化加算とは?薬局の要件を解説

1. そもそもオンライン服薬指導(遠隔服薬指導)とは

オンライン服薬指導とは、通信機器を活用して薬剤師が患者の状態を確認しながら行う服薬指導のことです(遠隔服薬指導と呼ばれることもあります)。
医薬品を処方する際には、薬剤師が対面による服薬指導を行うことが原則とされてきました。しかし2015年、医療機関や薬局といった医療資源が乏しい離島、へき地の遠隔診療のニーズへ対応するために、国家戦略特区など一部の地域限定で実証実験が開始されると、2019年に成立した改正薬機法により全国で実施が可能となりました。
改正薬機法は2020年9月の施行を予定しておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン診療・服薬指導のニーズが高まったことを受け、厚生労働省から時限的にオンライン服薬指導を解禁する「0410対応」(0410通知)が発出され、2020年4月に当初の予定よりも前倒しでの解禁がなされました。

▼オンライン服薬指導の変遷

上記の通り、2020年9月に解禁されたオンライン服薬指導ですが、2021年6月に閣議決定された「規制改革実施計画」にて診療から服薬指導までをオンラインで一気通貫で行える状態を目指すことが方針として示されました。
これをもとに、2022年3月31日厚生労働省から「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令」(以下「22年4月改正省令」という。)が公布され同日施行されました。22年4月改正省令では、これまで制限されていた対面診療を実施した患者への実施や初めて利用するお薬での実施が可能となったこと等、0410対応からほぼスライドする形で多くの規制が緩和されました。

また、オンライン服薬指導とともに、オンライン診療についても大きな規制緩和が行われました。
令和4年度診療報酬改定では、報酬引き上げが行われました。そのほか「初診は対面が原則」という考えを見直し初診でも実施が可能になる等、ガイドライン(「オンライン診療の適切な実施に関する指針」)が改定されており、今後の普及が期待されています。

※引用元:「令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)_オンライン服薬指導に係るルールの改定について」をもとにメドレーが作成

オンライン服薬指導に関してまずは要点をおさえておきたい方向け:これだけはおさえておきたい オンライン服薬指導のよくある質問集

2. 改正薬機法と0410対応の内容と両者の違い

22年4月改正省令が施行された一方で、新型コロナウイルス感染症における時限的・特例的な取り扱い(通称:0410対応)は継続されることとなっておりましたが、冒頭にも記載した通り、診療報酬上の特例措置は2023年7月31日で終了となりました。
ここでは、この二つの法制度の概要とその違いを解説します。

0410事務連絡のルール下においては、電話(音声のみ)の実施で「薬剤服用歴管理指導料」の算定が可能とされていましたが、8月以降、薬機法下においては映像及び音声による対応が必須となります。
2023年4月17日に厚生労働省が発出した医療機関向けのリーフレット「新型コロナウイルス感染症への対応について【第2報】」より、

コロナの位置づけ変更後も一定期間継続されます。ただし、診療報酬上の取扱いについては、令和5年7月31日をもって終了します。

と記載があり、電話服薬指導自体は一定期間継続されますが、算定は8月以降不可となります。

そのため下記表にもある通り、8月以降は映像及び音声による対応が必須で、
点数としては、服薬管理指導料「情報通信機器を用いた場合」の原則3月以内に再度処方箋を提出した患者に対して行った場合45点、それ以外の患者は59点、在宅患者オンライン薬剤管理指導料59点、在宅患者緊急オンライン管理指導料59点のいずれかでの算定となります。

▼オンライン服薬指導の実施要件

※引用元▶「令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)」、「新型コロナウイルス感染症への対応について」をもとにメドレーが作成

▼オンライン服薬指導に関する算定点数



※引用元▶「令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)

◆上記はこちらの資料にもまとまっております:オンライン服薬指導完全ガイドブック
◆0410対応の算定終了に伴い、オンライン服薬指導の準備を進めたい方はこちらもご参考ください。
【2023年最新版】オンライン服薬指導ツール・システムの導入目的別比較ポイントを解説
オンライン服薬指導に必要な準備とは?
オンライン服薬指導を始めるためのチェックリスト
オンライン服薬指導シェアNo.1 Pharmsを使ったオンライン服薬指導

3. オンライン服薬指導の流れ

法制度に続いて、オンライン服薬指導を実施する際の流れについて弊社のかかりつけ薬局支援システム「Pharms」と患者アプリ「CLINICS」を活用した例を元に解説いたします。
■Pharmsを使ったオンライン服薬指導の具体的な機能詳細はこちら

①診療の実施

病院・診療所にて診療を実施された患者様は、対面服薬指導かオンライン服薬指導かを選択することができます。患者様がオンライン服薬指導を希望されたら、病院・診療所は処方箋をアプリ(CLINICS)にアップロードをします。
その後、患者様は希望する調剤薬局へ処方箋を送ることができる状態になります。

②処方箋の受付

アプリ上で処方箋を受け取った患者様はアプリから検索して希望する調剤薬局へオンライン服薬指導を申し込みます。お申し込みを受けた調剤薬局は、医療機関がアップロードした処方箋と保険証画像、問診データを受け取り、受付を行います(処方箋の原本は後日受領する必要があります)。
処方箋の受付

③オンライン服薬指導

予約の受付が完了したら、対面時の業務と同様に処方箋の内容を確認し、レセプト入力、ピッキングを行います。薬の準備が整い、受付の時間になったらシステムからビデオ通話を開始し、対面と同じ要領で患者へ服薬指導を行います。
オンライン服薬指導

④会計

服薬指導の完了後、患者様ご負担額と配送料をシステムに登録すると、予め登録されている患者様のクレジットカードで決済が行われます。
会計

⑤配送

最後にお薬を梱包し配送業者へ配送を依頼すれば、オンライン服薬指導は完了となります。
配送

オンライン服薬指導の実施についてお困りではないですか?

■オンライン服薬指導を始めたいが何から準備すれば良いかわからない
■システム導入はどういう観点で選べば良いかわからない
■他の薬局がどんな目的で費用をかけてシステム導入をしているのか気になる

上記のようなお困りごとがございましたら、ぜひ以下資料をご覧ください。
実際に薬局様に聞いた導入目的や、その目的別選定ポイントをご紹介しています。
▶︎「シェアNo.1 Pharmsを使ったオンライン服薬指導」を見る


4. まとめ

オンライン服薬指導は2020年の解禁後もそのあり方や仕組みについて積極的な議論が交わされてきました。
オンライン服薬指導は、医療のオンライン化の一環として2015年の日本再興戦略や内閣府が掲げる Society5.0の施策として始まりました。その後、2020年4月に特例措置として0410通知が発出され、2020年9月に正式解禁。そして2022年4月改正省令にてルール改定がなされ、着々と進化・推進が進められています。

上記のように国が推進をしているオンライン診療・オンライン服薬指導ですが、今般の0410対応の算定終了に伴いオンライン服薬指導のシステム導入をご検討されている薬局様もいらっしゃるのではないでしょうか。
システム導入の際にチェックすべきポイントを以下記事にまとめておりますので、ご興味がある方はぜひご参考にしていただけますと幸いです。
おすすめ記事:【2023年最新版】オンライン服薬指導ツール・システムの導入目的別比較ポイントを解説

本記事の執筆者

株式会社メドレー Pharms事務局
調剤薬局の皆さまに向けて、法制度やトレンド情報の解説などのお役立ち情報を、薬局様からのリアルなお声も基にし発信しております。
Pharmsは全国14,000店舗以上の調剤薬局にご導入いただいており、患者や医療機関との繋がりを強化し選ばれ続ける薬局に向けたご支援をしております。

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