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服薬情報等提供料とは?算定要件とトレーシングレポートの留意点

2021年07月30日

服薬情報等提供料とは?算定要件とトレーシングレポートの留意点画像
- 目次 -
1. 服薬情報等提供料とは / 令和2年度(2020年)診療報酬改定
2. 算定要件について
3. トレーシングレポートの留意点

1.服薬情報等提供料とは  /  令和2年度(2020年)診療報酬改定

服薬情報等提供料は、保険薬局において調剤後も患者の服用薬や服薬状況に関する情報等を把握し、患者若しくはその家族等又は保険医療機関に当該情報を提供することにより、医師の処方設計及び患者の服薬の継続又は中断の判断の参考とする等、保険医療機関と保険薬局の連携の下で医薬品の適正使用を推進することを目的とするものです。

服薬情報等提供料1と2の違い

服薬情報等提供料には、保険医療機関から情報提供の求めがあった場合に算定可能な「服薬情報等提供料1」と、薬剤師の判断もしくは患者又はその家族等からの求めがあった場合に算定可能な「服薬情報等提供料2」の2種類があります。

2.算定要件

服薬情報等提供料1と2について各々の算定要件は下記の表をご覧ください。

※1 かかりつけ薬剤師指導料等を算定している場合は、服薬情報等提供料1,2に係る業務を行うことを前提としているため、服薬情報等提供料は算定できません。上記以外にも例外条件があります。詳細は参考文献「(2) 同一月内における服薬情報等提供料及び在宅患者訪問薬剤管理指導料と他の薬学管理料の算定 の可否」を確認ください。
 
「服薬情報等提供料1」の算定に必要な、情報提供の内容は下記の通りです。

「服薬情報等提供料2」の算定に必要な、情報提供の内容は下記の通りです。

保険医療機関への情報提供に当たっては、別紙様式1又はこれに準ずる様式の文書等に必要事項を記載し、患者が現に診療を受けている保険医療機関に交付し、当該文書等の写しを薬剤服用歴の記録に添付する等の方法により保存しておく。

3.トレーシングレポートの留意点

トレーシングレポートによる情報提供は服薬情報提供等提供料として評価されております。
トレーシングレポートを提出する上での留意点を解説します。

トレーシングレポートとは

保険薬局の薬剤師が得た情報を処方医に伝えるための文書であり、「即時性・緊急性は低いものの、処方医に伝える必要がある」と薬局薬剤師が判断した場合に作成し、提出するものです。
また、服薬指導や服用期間中のフォローアップの結果を適切に医師等に共有するための重要な手段であり、様々な加算の算定要件になっています。

患者からの同意取得

個人情報保護法により、個人情報の第三者への提供は、原則として本人の同意を得なければならないとされています。
トレーシングレポートによる医療機関等への情報提供は「患者の個人情報を第三者に提供する行為」にあたるため、患者様の同意が必要です。
薬局において取得した患者様の個人情報は、医療サービス提供のために利用されることは明らかなので、該当する利用目的について、患者様から明確な反対・留保の意思表示が無い限りは、黙示による同意が得られたものと考えられます。(参考1
なお、個人情報の利用目的については、院内掲示等に明記し、公表する必要があります。
また、掲示と併せて、薬剤師から患者様へフォローアップや情報提供の意義を説明し、患者様にメリットを感じていただくことも重要です。
トレーシングレポートの運用を始める前に、まずは患者様から同意取得ができる体制の準備をしてください。

トレーシングレポート作成のポイント

① 目的を明確にする
トレーシングレポートは副作用報告書ではなく、治療を進める上で必要な情報を医師等に報告するための文書です。何のためにどんな情報を提供する必要があるのか、整理して記載する必要があります。
② 提案・根拠を添える
トレーシングレポートは服薬状況の報告だけではなく、薬剤師としての提案を記載することもあります。
その際は薬剤師視点の考えだけではなく、医師の判断材料になるような根拠を添えることが重要です。
特に処方提案を実施する際は、提案薬剤選択の根拠・代替薬の用法用量・服用上の注意事項、変更タイミング、継続期間等、実際に処方する際に必要な情報を記載することで、次回診察時に処方を検討してもらいやすくなります。
③ 医師への指示ではなく提案
「〜すべき」といった医師への指示だと受け取られるような記載は避け、薬剤師としての意見、根拠を添えて、次回の処方設計に役立ててもらうように記載しましょう。
④ 簡潔にまとめる
簡単に要点を理解できる形式にすることが重要です。「目的」「客観的事実・患者様の主張」「薬剤師としての提案」の構成で記載すると、明確で伝わりやすいトレーシングレポートを作成することができます。

本記事の参考資料

・別添3 調剤報酬点数表に関する事項
・厚労省資料(H29.4.14):医 療 ・ 介 護 関 係 事 業 者 に お け る 個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス 

本記事の執筆者


株式会社メドレー Pharmsセールスグループ
宝 真生
調剤併設ドラッグストアにて薬剤師として調剤業務、在宅医療(個人宅、施設)、OTCやサプリメントのカウンセリング業務を経験。
その後、施設在宅に特化した薬局法人にて新規店舗の業務フロー構築や往診同行を中心に行う。
2020年、Pharms立ち上げのタイミングでメドレーへジョイン。
現在は全国の薬局法人へ向けてPharmsの紹介を行っている。

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