オンライン診療・服薬指導が規制緩和の方向へ
2022年02月03日
診療報酬の引き上げによるオンライン診療の推進
いよいよ2022年度診療報酬改定が目前に迫ってまいりました。様々な内容で検討・議論が進められる中で、世間からの注目を集めているのが「オンライン診療・服薬指導」です。
オンライン診療自体は2015年に解禁されましたが、対面診療と比較して報酬が著しく低いために、一部の医療機関でしか実施されず、普及しているとは言えませんでした。
しかし、2021年の規制改革実施計画において診療から服薬指導までをオンラインで一気通貫で行える状態を目指すことが方針として示されると、2022年度診療報酬改定では普及を妨げていた一因である診療報酬を対面と比較して9割の水準まで引き上げることが方針として示されました。また、同時にガイドラインの改訂も進められ、初診からのオンライン診療が可能となる等の規制緩和を行う方向で見直しが進められています。
<参考情報>
・規制改革実施計画(内閣府、令和3年6月 18 日)
・当面の規制改革の実施事項(令和3年 12 月 22 日規制改革推進会議)
・オンライン診療に係る算定要件、施設基準及び点数水準について
(厚生労働省、令和4年1月 26 日)
・中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会) 資料
・オンライン診療の適切な実施に関する指針(厚生労働省、令和4年1月改訂)
オンライン服薬指導の変更点
オンライン診療と同様に、オンライン服薬指導についてもルールの変更が予定されています。改正薬機法で規定されていたルールの見直しが予定されています。予定されている見直し内容と現在の0410対応との重要な違いは以下になります(2022/2/4時点)。
- 対面診療の処方箋も対応可能へ
- 電話での実施が原則不可に
- 介護施設患者への実施が可能に
0410対応の元では制限されていなかった電話での実施が原則不可となる方針のため、ビデオ通話ができる体制の整備を進めることや、施設在宅を実施する薬局では効率化を目的とした活用が進むものと見られています。
こちらについての詳細は「オンライン服薬指導恒久化によって何が変わる?抑えておきたい方針の中身と今後備えておきたいこと」を御覧ください。
リフィル処方とオンライン服薬指導が引き起こす患者行動の変化
また、2022年度調剤報酬改定ではリフィル処方が新たに導入される方針が示されました。
リフィル処方の導入と、オンライン服薬指導の普及は患者行動に変化を引き起こす可能性があります。
診療を受けた門前の薬局ではなく、かかりつけの薬局でオンライン服薬指導を受ける患者や、リフィル処方箋の2回目以降の服薬指導を自宅・勤務地近くのかかりつけ薬局で受ける患者が増える可能性があり、”かかりつけ薬局”として選ばれる重要性が高まると同時に面処方応需の拡大のチャンスと捉えられます。
こちらについても詳細を記事で紹介していますので、「1/13開催セミナーレポート「2022年度調剤報酬改定目前!最新情報と論点の整理」を御覧ください。
おすすめの資料のご案内
▼Pharmsを使ったオンライン服薬指導を知りたい方はこちら
▼オンライン服薬指導のご準備を進めていてシステムの詳細を知りたい方はこちら