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地域連携薬局とは?背景から認定要件までを解説

2021年04月14日

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2021年8月、機能別薬局の認定制度(認定薬局制度)がスタートします。本記事では、幅広い薬局に関係する「地域連携薬局」にフォーカスしてその背景や要件を解説します。

- 目次 -
1. 機能別薬局の認定制度とは?
2. 地域連携薬局の認定要件
3. 認定制度が新設から何が読み取れるか?

 1. 機能別薬局の認定制度とは?

薬局の認定制度は、2019年11月に公布された改正薬機法において新設されました。患者が自身に適した薬局を選択できるよう、特定の機能を有する薬局は、都道府県知事による認定を受けることができるようになります。認定薬局には地域連携薬局と専門医療機関連携薬局がありますが、いずれも「患者のための薬局ビジョン」(2015年公表)において示された、今後の薬局に求められる機能が具体化されたものです。
「地域連携薬局」とは、入退院時や在宅医療への対応時に他医療提供施設と連携して対応できる薬局が受けられる認定です。「専門医療機関連携薬局」とはがん等の専門的な薬学管理に他医療提供施設と連携して対応できる薬局が受けられる認定です。
なお、健康サポート薬局と地域連携薬局の違いがわかりづらいとの声もよく聞かれます。いずれもかかりつけ薬局機能を有している点では共通しています。ただ、健康サポート薬局は、疾病前の未病の段階から健康相談等を通じて地域住民の健康維持・増進をサポートすることが求められます。一方で、地域連携薬局は、疾病にかかっている患者に対して他職種との連携を図りながら、薬局が地域包括ケアシステムの一翼を担うことが求められています。
 

2. 地域連携薬局の認定要件

地域連携薬局の認定要件は大きく、①構造設備、②他医療提供施設との情報連携体制、③地域における薬剤の安定供給体制、④在宅医療体制、の4つに分けられます。その中でも、特に地域連携薬局特有の基準から抜粋した6つの基準をご紹介します(詳細については最後の出典部分に記載している厚労省の各通知をご確認ください)。

①高齢者、障害者に配慮した施設の構造

具体的に、薬局店舗が車椅子でも来局できる等のバリアフリーの構造である必要があります。

②服薬情報提供実績 

地域における医療機関に勤務する薬剤師等に対して、下記A~Dの様な報告及び連絡をした実績が、過去1年間で月平均30回以上必要です。A~Dまで満遍なく実施することが求められていますが、調剤報酬の算定の有無は関係ありませんまた、薬剤師が主体的に収集した情報の共有を促すことが趣旨であるため、検査値等の情報共有、疑義照会等は実績には含まれません。

A. 利用者の入院に当たって情報共有を行った実績
B. 医療機関からの退院に当たって情報共有を行った実績
C. 外来の利用者に関して医療機関と情報共有を行った実績
D. 居宅等を訪問して情報提供や指導を行い、その報告書を医療機関へ提出して情報共有を行った実績

③他薬局への医薬品在庫の提供体制

地域における医薬品供給体制の確保がこの要件の趣旨です。他薬局からの求めに応じて医薬品を提供できるようにしておかなければならず、そのための自局の在庫医薬品に関する情報周知も望まれています。

④無菌製剤処理を実施できる体制

自局又は共同利用により無菌製剤処理を実施できる体制が望まれていますが、近隣にもそのような薬局がない場合は適切な薬局を紹介する体制の確保でも構わないとされています。

⑤継続勤務の常勤薬剤師の配置

常勤薬剤師の半数以上が継続して1年勤務している必要があります。

⑥地域包括ケアシステムに関する研修の実施体制

常勤薬剤師の半数以上が地域包括ケアシステムに関する研修を終了している必要があります(”地域包括ケアシステムに関する研修”とは健康サポート薬局研修で問題ないとされています)。また、他の薬剤師についても地域包括ケアシステムに関する理解は必要であることから、1年以内毎に当該研修を計画的に受けられる体制を持つ必要があります(自局で実施する研修でも可)。
 

3. 認定制度の新設から何が読み取れるか?

今回の認定薬局の概念そのものは、2015年に示された「患者のための薬局ビジョン」で掲げられていた内容です。それが2019年の改正薬機法で認定制度として制度化され、今回の省令改正で要件の具体化がなされたのです。つまり、認定薬局は2015年に掲げられていた「立地から機能へ」の言葉通り、これからの薬局が持つべき機能を具体化したものと言えます。

また、近年新設された「地域支援体制加算」や「かかりつけ薬剤師指導料」と似る、もしくは共通する要件が、機能別薬局にいくつか設けられてることからも、立地などの便利さだけではなく専門性や機能をもって患者から選ばれることが求められていると言えます。
 2025年、更に10年後の2035年に向けて、現在の薬局をかかりつけ薬局に再編する動きは継続すると考えられています。要件を全て満たすことをゴールにするのではなく、まずは現状何から始められるのかを検討してみてはいかがでしょうか。このような認定薬局制度が始まろうとしている今こそが、少しずつ準備を始めるよい機会なのかもしれません。
 

さいごに

上記でもご説明した「患者のための薬局ビジョン」の中身と策定後どのような政策が実行された方を解説した資料を無料進呈しています。2015年以降の調剤報酬改定や改正薬機法など、調剤薬局を取り巻く環境について網羅的に知ることが出来る資料ですのでこの機会にぜひご請求ください。 

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本記事の参考資料

・厚労省資料(R3.1.22):薬生発0122第6号「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令の公布について」
・厚労省資料(R3.1.22):「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令」 に対して寄せられた御意見について
・厚労省資料(R3.1.29):薬生発0129第6号「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の 一部を改正する法律の一部の施行について(認定薬局関係)」
・厚労省資料(R3.1.29):地域連携薬局及び専門医療機関連携薬局の認定基準に関するQ&Aについて

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