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2024年度(令和6年度) 調剤報酬改定に向けて服薬フォローアップが評価・期待されている背景を解説

2023年10月03日

2024年度(令和6年度) 調剤報酬改定に向けて服薬フォローアップが評価・期待されている背景を解説画像

こんにちは、Pharms事務局です。
2023年7月26日に開催された中医協総会にて議題となった「調剤について(その1)」にて、今後より充実させていくべき対人業務の一つと評価・期待がされている服薬フォローアップ。
当記事では、中医協総会の資料などをもとに、評価・期待されている背景を解説します。

※本記事は、2023年7月26日の中医協総会資料に準じて作成しています。今後の議論によっては内容に変更が生じる場合がございます。最新情報は公式資料をご確認ください。

上記議論のもと施行された2024年度調剤報酬改定において、服薬フォローアップに関する改定がいくつかございました。
そのうちの一つ「服薬情報等提供料」についてお知りになりたい方は以下をご覧ください。
▶︎関連記事:【2024年度改定版】服薬情報等提供料1,2,3の算定要件とトレーシングレポートの留意点

1.2022年度(令和4年度)調剤報酬改定において対人業務の評価の拡充が行われた

2022年度調剤報酬改定では、「薬剤服用歴管理指導料」が「服薬管理指導料」へ変わり、服薬フォローアップの文言が要件に追加になるなど、以下のような「服薬フォローアップ」や「医療機関への情報提供(トレーシングレポート)」に関する要件への追加や評価の新設、点数引き上げが行われ、評価が拡充されました。

※引用元:厚生労働省「令和4年度調剤報酬改定の概要(調剤)」を元にメドレーが作成

2.服薬フォローアップが評価・期待されている背景

①実施件数や算定が増え、薬剤師の介入の効果も認められている服薬フォローアップ

2024年度調剤報酬改定に向けた議論が始まった7月26日の中医協総会の議論より、「調剤についての課題と論点」において、複数示された中で、継続的服薬指導(フォローアップ)についても課題と論点が挙げられました。

※引用元:2023年7月26日の中医協総会資料「調剤について(その1)」を元にメドレーが作成

課題とはありますが、継続的服薬指導(フォローアップ)の実施は増えており、薬剤師が介入する効果も認められ、関連する各種加算も2022年改定以降増加していることが示されました。



※引用元:2023年7月26日の中医協総会資料「調剤について(その1)」

また、服薬フォローアップについて厚労科研の調査研究として、誰にどのようにフォローアップしていくのかをより具体化した資料も公表されております。
漠然と電話で実施しているという薬局様のお声が多い中で、体系的に取り組みことがより効果的であると示されています。


※引用元:2023年7月26日の中医協総会資料「調剤について(その1)」

服薬フォローアップの対象患者や具体的な実施方法を知りたい方はこちら→「服薬フォローアップ事例集」を無料ダウンロード

併せて、議論資料の中では、以下令和4年7月11日のワーキンググループの資料が再掲されており、服薬フォローアップは今後より充実させていくべき対人業務の一つとして焦点が当てられています。

※引用元:2023年7月26日の中医協総会資料「調剤について(その1)」

フォローアップの効果として、

  • 適正使用の推進
  • 服薬アドヒアランスの向上
  • 問題が生じた場合の受診勧奨
  • 医療機関へのフィードバック

が期待されているため、今後上記を意識した服薬フォローアップを強化していく必要があるのではと考えております。

②フォローアップの効果として期待される「医療機関への情報提供」は増えているが、医療機関が求める内容と差がある

先述した期待される服薬フォローアップの効果の一つとして「医療機関へのフィードバック」がありますが、中医協議論の中で以下課題と論点も挙がっています。

※引用元:2023年7月26日の中医協総会資料「調剤について(その1)」を元にメドレーが作成

医療機関と保険薬局との連携に関連する現状の評価は以下の通りです。その中でも「服薬情報等提供料」、特に2(患者等の求め又は薬剤師の必要性を認めた場合の情報提供)の伸びが顕著であることが報告されました。
一方、医療機関が求める情報との差があることも示唆されています。


※引用元:2023年7月26日の中医協総会資料「調剤について(その1)」
薬局からの情報提供は副作用、内服薬アドヒアランス、残薬調整が多いが、医療機関側はそういった状況報告だけでなく、それを踏まえた処方提案を求めているという調査が示されました。
もちろん状況報告も重要な情報ではあると思いますが、さらに一歩踏み込んだ、事象発生の状況を踏まえた処方提案が期待されており、上記取り組みへの評価がされる可能性が高いのではと考えます。

3.まとめ

評価/期待される服薬フォローアップついて、以下効果が期待されており、さらに充実させていくことが求められています。

  • 適正使用の推進
  • 服薬アドヒアランスの向上
  • 問題が生じた場合の受診勧奨
  • 医療機関へのフィードバック


さらに医療機関へのフィードバックでは、副作用、内服薬アドヒアランス、残薬調整だけでなく、そういった状況を踏まえた処方提案が期待されていると考えられます。

2024年度の調剤報酬改定では、これらを意識した取り組みの評価拡充が想定されます。
2024年から、改定の施行時期が例年より2ヶ月後ろ倒しの6月になるという検討もされているが、変わらず早い段階で、評価拡充の可能性がある内容について取り組みや実績を積み上げておくことは重要といえます。

関連記事:2024年度調剤報酬改定のスケジュール後ろ倒し?

しかしながら、服薬フォローアップ業務については、

  • やるべきとは思うが、何から始めれば良いか分からない...
  • 薬剤師の判断でやるようにしているが、人により実施にバラつきがある...
  • 現場の負担を増やしたくない...


などのお悩みがあるとよくお伺いします。
事前に服薬フォローアップ業務を、体系化(ルール化)しスタッフ内で共通認識を持つことで、 薬局全体でのフォローアップの取り組み強化に繋がります。

弊社ではフォローアップのお取り組みも支援しており、システムの機能のご提供だけでなく、フォローアップ業務を通常業務として体系化して取り組むためのプログラムをご提供しております。ご興味のある方は、以下をご参考になさってください。

約1年でフォローアップ実施件数が112倍に。Pharmsの導入支援プログラムとは?

本議論についてだけでなく、引き続き調剤報酬改定に向けた議論が進んでいきますので、随時情報をわかりやすくおまとめしてご提供できればと思います。
薬局関係者の皆様にとって、有益な情報となりますと幸いです。

本記事の執筆者

株式会社メドレー Pharms事務局
調剤薬局の皆さまに向けて、法制度やトレンド情報の解説などのお役立ち情報を、薬局様からのリアルなお声も基にし発信しております。
Pharmsは全国14,000店舗以上の調剤薬局にご導入いただいており、患者や医療機関との繋がりを強化し選ばれ続ける薬局に向けたご支援をしております。

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