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2024年調剤報酬改定のスケジュール後ろ倒し?

2023年09月06日

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こんにちは、Pharms事務局です。
2023年8月2日に開催された中医協総会にて議題となった「医療DXについて(その2)」にて、「2024年診療/調剤報酬改定の施行時期を4月1日から6月1日に後ろ倒しすること」が提案・議論されました。当記事では、提案内容やその背景について解説します。
※本記事は、2023年8月2日の中医協総会資料に準じて作成しています。今後の議論によっては内容に変更が生じる場合がございます。最新情報は公式資料をご確認ください。

本記事内容は、弊社開催定期研修セミナーでもご紹介しましたので、動画でご覧になりたい方は以下よりご覧ください。
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1.2024年度診療/調剤報酬改定より施行時期を6月1日にすることが提案・議論されている

2023年8月2日の中医協総会にて、「医療DXについて(その2)」の中で、施行時期後ろ倒しについて、以下提案とそれに対する議論がされました。

  • 診療報酬改定DXの推進に向け、医療機関・薬局等やベンダーの集中的な業務負荷を平準化するため、令和6年度診療報酬改定より施行時期を6月1日とすることとしてはどうか。
  • また、薬価改定の施行に関しては例年通り4月1日に改定とすることとしてはどうか。

2.本提案・議論の背景

この議論の背景としては、現状ベンダーや医療機関・薬局等においては、4月1日から施行、翌月5月10日初回請求と、診療/調剤報酬改定に短期間で集中的に対応するため、大きな業務負担が生じています。そのため、「共通算定モジュールの本格提供(2026年)」「作業負担を平準化するための施行時期の後ろ倒し(2024年改定から)」が検討されていました。

2023年6月に発表された「骨太方針2023」でも「医療DX推進本部において策定した工程表に基づき、政府をあげて医療DXの実現に向けた取り組みを着実に推進する」ことが示され、国としても着実に進めていく意志を感じます。

※引用元:内閣官房「医療DX推進本部(第2回) 資料3 医療DXの推進に関する工程表(案)(全体像)」https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/iryoudxsuishin/dai2/siryou3.pdf

※引用元:株式会社メドレー note「「骨太の方針2023」が示す「医療DXの推進に関する工程表」を読み解く」https://note.com/medley/n/nb6be257e34b6

3.2ヶ月後ろ倒しした場合のスケジュール案と考えられる影響

本議論の中で、4月から6月に2ヶ月後ろ倒しとなった場合のスケジュール案も提案されました。

※引用元:厚生労働省「8月2日中医協総会 医療DXについて(その2)」https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001129862.pdf

2月の中医協答申、3月の関係告示等、そして4月1日の薬価改定は変わらない形で示されています。
このスケジュールとなった場合に考えられる影響としては以下2点が挙げられます。

①患者側
患者側としては、4月1日に薬価が変わってお会計が変わる、そして6月1日に点数が変わってお会計が変わる、ということになり混乱を招いてしまう可能性があります。そのため、各医療機関や薬局様からのご案内が必要となるかと思います。

②薬局側
薬局側としては、各種加算における実績判定期間や算定期間がどうなるのか、という点がまだ示されておらず、今後議論されていく点となります。
従来は、施行前年の3月から当年の2月までが判定期間、4月から翌年3月までを算定期間とする加算もあります。
もし今回判定期間も2ヶ月後ろ倒しとなった場合、2月の答申から4月まで2ヶ月の猶予期間ができ、実績要件の積み上げが可能となるのではと考えています。

ただ1,2ヶ月で件数を増やせるような取り組みが大きな評価になるとは考えにくいため、変わらず早い段階で、評価拡大の可能性がある取り組みや実績を積み上げておくことは重要といえます。

4.まとめ

以上により、おさえておくべきポイントは以下2点です。

  1. 2024年度診療/調剤報酬改定の施行時期が例年より2ヶ月遅れの6月、そして薬価改定は変わらず4月となる可能性が出てきている
  2. 地域支援体制加算などの実績判定期間については、現時点では明確ではないため、例年通り実績の積み上げは早い段階で進めておく必要がある

本議論についてだけでなく、引き続き調剤報酬改定に向けた議論が進んでいきますので、随時情報をわかりやすくおまとめしてご提供できればと思います。
薬局関係者の皆様にとって、有益なお役に立てますと幸いです。

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本記事の執筆者


式会社メドレー Pharms事業推進室 セールスリーダー/薬剤師
宝 真生
調剤併設ドラッグストアにて薬剤師として調剤業務、在宅医療(個人宅、施設)、OTCやサプリメントのカウンセリング業務を経験。
その後、施設在宅に特化した薬局法人にて新規店舗の業務フロー構築や往診同行を中心に行う。
2020年、Pharms立ち上げのタイミングでメドレーへジョイン。
現在は全国の薬局法人へ向けてPharmsの紹介を行っている。

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