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患者様に選ばれるための選択肢を広げ、処方箋が集まる仕組み化を目指して〜立地ごとのアプリ活用例〜

2024年05月23日

患者様に選ばれるための選択肢を広げ、処方箋が集まる仕組み化を目指して〜立地ごとのアプリ活用例〜画像

1都3県に調剤薬局60店舗以上、また3店舗の併設型ドラッグストアなどを展開する株式会社アイリスファーマ様は、患者様の選択肢を広げ処方箋が集まる仕組みを構築する一環でPharmsおよび患者様向けアプリ「CLINICS(クリニクス)」(以下「CLINICSアプリ」)を活用していただいております。
取り組み始めた1年前と比較して、全店舗でのCLINICS経由の処方箋ネット受付数は170%と伸びています。
 
店舗の立地や特徴など環境が異なる中で活用を進められており、今回、地域密着型店舗とビジネス街店舗をピックアップし、それぞれのご活用方法について伺いました。
 
お話を伺った株式会社アイリスファーマの皆様
・専務 藤井様
・薬局事業部 宮本様
・あけぼの薬局香澄店 薬局長 後藤様
・あけぼの薬局神田店 薬局長 藤田様

※以下より他の事例もまとめてご覧いただけます。ご参考になりますと幸いです。
▶︎Pharms導入事例集を読む


1.CLINICSアプリは幅広い機能があることが好印象だった

--元々貴社では患者様向けにアプリ活用はされていらっしゃったのですか?
(藤井様)元々ドコモの電子お薬手帳アプリを導入し患者様にもご案内していました。
しかしサービスが終了する事になり、移行先としてCLINICSアプリおよびPharmsの提案がありました。そして最終的に患者様のデータを移行できる点がポイントとなり移行しました。

元々使っていた電子お薬手帳アプリは、自社アプリとして使っていましたが、電子お薬手帳としての機能しかなく、CLINICSアプリはそれ以外にもオンライン服薬指導や処方箋ネット受付、服薬フォローアップなどの幅広い機能があることが良いなと感じていました。我々としては渡りに船でした。

弊社としても、処方箋ネット受付やオンライン服薬指導などのアプリを使ったサービスが患者様からのニーズとしてあり、そして今後も増えていくだろうという見通しもあったので、患者様にそういったさまざまな選択肢を提供することで処方箋が集まる仕組みを作ろうという戦略がありました。
近隣に住んでいる方が直接店舗に来ていただけるというのが一番ではありますが、それ以外の「便利に待たずにお薬が貰える」ことに価値を見出していらっしゃる方も既存の患者様の中にもいるので、患者様の選択肢を広げようということで、CLINICSアプリの活用を推進していこうとなりました。

2.地域密着型店舗では、家族を丸ごとサポート。お薬手帳アプリは親子3世代で便利に利用中

--あけぼの薬局香澄店では、CLINICSアプリの「家族アカウント※」を使って親子3世代で利用中のご家族もいらっしゃると伺いました。どのようなきっかけがあったのでしょうか?

※CLINICSアプリの「家族アカウント」とは:未成年やご高齢のご家族など、お一人でCLINICSアプリを利用することが難しい方向けの機能で、1アカウントにつきご本人含め最大6名のお薬手帳情報のご登録や診察/服薬指導などの予約が可能です。
家族アカウントの詳細を見る

(後藤様)あけぼの薬局香澄店は郊外型の店舗で、開局して20年ほどの店舗です。地域密着型の店舗で、高齢者の患者様も多く、買い物に行くのが大変な患者様のために、おむつなどの医療用品の販売なども行っております。

親子3世代でご活用いただいているきっかけとしては、門前の内科クリニックも地域密着型のクリニックで、親子3世代でお世話になっているという方も多く、薬局もご家族で利用いただく患者様が多くいらっしゃいます。
香澄店としてCLINICSアプリを患者様に案内していく際に家族アカウントを知り、ご家族で便利に使っていただけそうな患者様が多いのでご案内していったのが始まりですね。1日に1,2組くらいはいらっしゃるかと思います。
特に母親世代がアプリを使える世代だと思うので、お母様にご案内し、お子様やご高齢の親御さん3世代分を1アカウントでご利用いただいています。
患者様によって異なりますが、処方が多かった方などは30分〜1時間ほどお待ちいただくこともあり、そういった待ち時間を処方箋ネット受付で解消していただくなどでご活用いただいています。

--患者様へのご案内時に工夫されていることはありますか?
(後藤様)CLINICSアプリは医療事務さんに案内してもらっています。主に待ち時間を活用し、アプリの詳細を説明したりダウンロードしていただいています。

ーー現場でアプリを案内することはハードルが高く、案内がうまくできないというお声もよく伺うのですが、香澄店ではいかがですか?
(後藤様)特に目標設定をしたり事前に話す内容を用意したりはしていないのですが、医療事務さんが積極的に案内をしてくれているので、苦労したことはないですね。
薬剤師は調剤室に入っていると患者様の待ち時間をあまり把握できないのですが、医療事務さんは患者様の待ち時間を把握しているので、待ち時間を少しでも減らしたいという思いが強いです。
そのため、CLINICSアプリを使った処方箋ネット受付が待ち時間を減らせる手段として有効であると分かっているからこそ、積極的に案内をしてくれているのだと思います。

特にコロナ患者が増え患者数増加によって待ち時間が増えてしまった時期があって、薬局スタッフ全員が「待ち時間が薬局の課題である」という共通認識ができたこともあり、それがCLINICSアプリ案内が軌道に乗った一つの要因になったのかなとも思います。

--実際に患者様にCLINICSアプリをご案内していく中で、患者様の反応はいかがですか?
(後藤様)やはり一度使っていただければ、その後は継続して使ってくださる方が多いです。他にも同じようなアプリってあると思うんですが、他と比べて操作方法が簡単で、処方箋の写真を撮って送るだけなので一回説明を受けたら覚えられるし、使いやすいからいいねというお声をいただきましたね。

--ご案内する対象者はどのような方ですか?
(後藤様)やはりご家族で利用してくださっている方や、遠方の病院にかかっていて継続してうちの薬局を利用してくださってる方には「処方箋をもらった段階で送ってください」とお伝えしたりしています。

3.ビジネス街店舗は忙しい会社員がターゲット。待ち時間0を目指す取り組み

--続いて、ビジネス街店舗のあけぼの薬局神田店についてもお伺いしていきます。2024年3月にオープンされたとのことですが、特徴や開局背景について教えてください。
(藤井様)あけぼの薬局神田店は、弊社アイリスファーマの本社ビル1階に2024年3月にオープンしました。
元々1階に入っていた別会社さんが移転で抜けることになり、これはチャンスだと思って薬局を作ろうとなったのがきっかけでした。しかし立地上近隣に処方元がなく、そのような環境で薬局を作ることは、ビジネスとして成り立つのかという不安もありました。
そこで各薬局の患者様から挙がってきた声を分析したところ、アプリで処方箋を飛ばして準備ができたら通知が来て、都合の良いタイミングで取りに行くといういわゆる処方箋ネット受付がすごく便利というお声を複数いただき、そういうニーズがあるんだということを改めて認識しました。であればそういったニーズを持った方たちに訴求できる薬局が一つくらいあっても良いんじゃないか、弊社としても新しい実験をしてみよう、ということで神田店を開局することとなりました。

ーー門前医療機関の近くにある薬局を選ぶ、という従来の薬局の選び方が通用しない環境での開局はとてもチャレンジングですよね。オープンされて実際にどのような患者様がいらっしゃってますか?
(藤田様)やはり近隣のオフィスで働く方がほとんどですね。患者様の住所や処方元の医療機関も様々で、「診察は自宅近くで受けてお薬は会社の近くで取りに行きたい」という方や、「昼休みの時間帯に取りにいきたい」という方が多く、処方箋ネット受付をされる患者様が多いです。実際にCLINICSアプリを含む処方箋ネット受付の割合が、現状全体の約17%程度とかなり高い割合を占めております。
限られた昼休みの間に取りに行きたい=待ちたくないという意識もあり、処方箋ネット受付を便利と感じる方が多いのだと思います。なので、うちのような店舗には適したサービスだなと感じますね。

一方でオンライン服薬指導のニーズはまだあまりない印象で、「待たない薬局」というのを売りにしてるのもあり、「待たずに直接取りに行ける」というのが浸透してきているからなのかもしれません。
ただ、オンライン服薬指導をご希望の方へは、Pharmsの「当日配達機能※」が開始されたので、対面だけでなくオンラインでも「待たない薬局」を実現できそうです。

※Uber Eatsの配達サービス対応エリアとの連携により処方薬の当日配達が可能に
Pharmsの当日配達機能の詳細をみる

またオフィス街ですが近隣にお住まいの方もいらっしゃっていて、小児の処方箋も来ていたりします。小児の患者様は調剤に多少時間がかかってしまうので、「出来次第ご連絡します」というチェックイン機能も活用しています。案内するとスムーズに使っていただけますね。

ーー近隣の会社員がターゲットとのことでしたが、あけぼの薬局神田店の認知を広げるためにどんなことをされていますか?
(藤田様)オープン日から2日間、チラシを入れたティッシュを配布したり、近隣にポスティングをしたりしました。
また通りに面している店頭にて、あけぼの薬局神田店の宣伝動画をプロジェクターで流したり、店頭の壁面に処方箋ネット受付用のQRコードを印字したり、店舗の前を通る方向けの訴求も行っています。

4.各店舗へ取り組みを推進していくコツは、現場目線で明確にやり方を示すこと

ーー取り組みを推進していく上での工夫点を教えてください。
(宮本様)私自身が店舗出身の本社スタッフのため、現場目線でどうすれば実際に現場で使ってもらえるかを意識して発信をするようにしています。
アプリ案内もスタートのやり方や対象を明確に示したのはポイントだったと思います。
まずは案内する対象患者を「面処方の患者様」と明確なターゲットを設定して全店舗に伝えるようにしました。そこから徐々に香澄店が親子3世代に向けて案内するなど、店舗独自の対象を増やして行ったりしてもらいました。

ーーその中でぶつかった壁などはありましたか?
(宮本様)冒頭でもお話ししてたのですが、自社アプリをCLINICSアプリに切り替えたので、自社店舗以外の薬局も選択できてしまいます。せっかくCLINICSアプリを入れてもらっても実際に自薬局で使ってもらえないかもしれないという壁にぶつかりました。その対策としてお気に入り薬局の登録も案内することで、自薬局を使ってもらえるということも現場に落としこんだところ、お気に入り登録案内も積極的にやってくれるようになりました。

ーー1年前と比較して、全店舗でのお気に入り登録数は3.5倍処方箋ネット受付数は1.7倍と実績としても伸びていますね。お気に入り登録を現場で推進するために先ほどのように意図を具体的に伝えること以外で、取り組んだことはありますか?
(宮本様)お気に入り登録数を競い合うコンテストを全社的に実施したことで、推進につながったのもありますね。
待合室の椅子の後ろに案内の紙を貼ったりなど、各薬局さまざまな工夫をして案内をしてくれました。継続的な案内に繋がったきっかけにもなりました。

コンテストもそうですが、実際に薬局側にもメリットが大きいということに気づき、より積極的にスタッフが案内するようになった点も大きかったです。
待ち時間の削減につながる点もそうですが、最近ですと薬品の供給が不安定なので、事前に処方箋を送ってもらえることで、在庫がない薬品の場合も早めにないことをお伝えできたりすることも現場にとっては大きなメリットだったようなんですね。
メリットがあることが理解できているので、スタッフも自信を持って薦められることも大きいと思います。

5.今後の展望

ーー最後に、今後より注力して取り組んでいきたいことなど、今後の展望についてお聞かせください。
(後藤様)引き続きにはなりますが、CLINICSアプリを多くの患者様にご利用いただけるよう推進していきたいです。
患者様が薬局で使うアプリは入れても一人1つか2つだと思うので、競合薬局に先を越されないようにCLINICSアプリのシェアは早めに取っていきたいと考えています。
それが、客数アップや面処方の獲得につながると思うので、アプローチする患者層を広げるなどして積極的にお声かけをしていきたいです。

(藤田様)神田店については、特定の処方元がない店舗のため広く処方箋を集めていく必要があります。その中で、処方箋を集めるためのツールであるCLINICSなどのユーザー向けに、あけぼの薬局神田店の認知向上をしていかなければと思っています。
ですので、例えば弊社他店舗もやっているのですが、Googleビジネスプロフィールに「CLINICSをご利用いただけます」という訴求やそこから処方箋ネット受付ができる動線を引くなども行っています。
まずは認知していただくことが一番の課題ですが、認知が上がっていけば自ずと処方箋件数も伸びていくのではと考えています。

(宮本様)まだまだPharmsやCLINICSアプリの機能を全て使いこなせてはいないため、服薬フォローアップ機能なども活用していければと思います。
また先ほど藤田からもありましたが、CLINICSアプリのユーザーにしっかり我々あけぼの薬局を使っていただけるように持っていかなければと考えております。CLINICSアプリの案内だけでなく、ちゃんと使っていただけるように、「また利用したい」と思っていただけるような来局時の対応も合わせて取り組んでいきたいです。


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