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1/13開催セミナーレポート「2022年度調剤報酬改定目前!最新情報と論点の整理」

2022年02月01日

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先日2022年1月13日に「2022年度調剤報酬改定目前!最新情報と論点の整理」と題し、セミナーを開催いたしました。
本記事ではセミナーの内容を分かりやすくおまとめしてお届けいたします。
※本記事は、2022年1月13日時点での情報です。

1. 2022年度診療報酬改定率について

2021年12月22日に診療報酬改定の改定率が以下の通り決定・発表されました。診療報酬本体が0.23%引き上げ、薬価等が1.35%引き下げのため、全体としてはマイナスの改定となります。

また改定率の発表とともに、新型コロナ感染拡大により今後も議論を進めていくべき課題についても触れられています。薬局に関係する点は、赤字の2点です。


2つの見直しについては具体的な論点・ポイントも示されています。

①費用対効果を踏まえた後発医薬品の調剤体制に係る評価の見直し

昨年12月中医協議論資料で、骨太方針の中で新たに設定された「ジェネリックのシェアを2023年までに80%以上にする」という目標について、調査結果をもとに議論がされています。

<ポイント>
・現状、2020年9月時点で78.3%と目標の80%まであと僅かである。
・ジェネリック使用が増えると備蓄数も増えるという見立てから加算制度が設けられたが、調査によると実際には正の相関関係が無いというデータが出ている。
・現在はインセンティブとして捉えられている。
・全国7割以上の薬局が加算取得できているため、これ以上伸びないのではないか。
・ジェネリック使用割合が40%以下の薬局は基本料の減額という話もあがっているが、対象となる薬局は0.3%とまだまだこの対象を広げるべきなのではないか、また加算ではなく減算が必要なのではないか。
・使用割合80%を達成しても、削減できるのは200億円ほどで、毎年の加算額が1200億円ほどのため、費用対効果があわないのではないか。

これを受け、支払い側からは以下のような提案・コメントがあり今後検討されていく予定です。
・75%以上から取れていた算定を80%に引き上げる
・段階的に加算自体をなくしていくという方向性
・40%以下ではなく対象を広げた減算対応を厳しくしていく

②調剤基本料

調剤基本料はこれまでの中医協の中でも、薬局経営の効率性を踏まえて設定をしていく方向性で議論されてきました。

<ポイント>
・令和1年度〜2年度にかけて20店舗以上を保有している法人は損益率が上がっているが、19店舗以下の法人は全て損益率が下がっている状況。
・損益差額も、300店舗以上は高い水準となっている。

コロナ禍においても多く店舗を所有する薬局と個店を比較すると経営効率の差が出ていることが指摘されており、所有店舗が多い法人は調剤基本料を厳しくしていく方向性も示されている。


2. リフィル処方の導入について

リフィル処方の導入について、昨年6月18日の骨太方針には「反復利用可能な処方」と言うワードがあり、昨年末に導入が決定と発表されました。
処方箋様式や仕組みなどの具体的な内容はこれから議論が進んでいきます。

①分割調剤とリフィル制度の違い

「分割調剤」と「リフィル制度」の違いは以下の通りです。

これまで例えば分割調剤が3枚つづりになっていたものが、リフィルであれば1枚を使い回すという様式になる可能性が高いのではと考えます。
※実際に1月末に1枚を使い回す形での運用が発表されました。

②海外事例

海外でもリフィル制度は多く導入されており、最も古いのはアメリカの1951年からで、長い歴史があります。
国によって細かい運用方法は異なり、それぞれの特徴については以下の通りです。

①実際にリフィル処方は活用(処方)されるのか?

再診の回数減少による収益減少などをリスクと感じ、クリニック側は避けるのでは?という意見も挙がっているかと思います。

想定される対策案
・発行を促すためのインセンティブが新設される?
・薬を貰うだけのために受診していた患者からはリクエストにより発行は増える?

国がどれだけ普及・浸透させていくか、が注目されていくのではないでしょうか。

②リフィル制度で薬局(薬剤師)へ求められること

・残薬削減、服薬コンプライアンス向上などの貢献の機会となる
・処方箋の反復利用時は、受診勧奨も見据えた薬剤師の判断が必要とされ、責任も大きくなる

服薬後のフォロー、薬学的評価、医師へのフィードバックなどが一層重要になると考える。


3. 令和4年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理(案)

先日1/12に中医協の総会でこれまで議論されていた内容の整理案が提示されました。この2〜3ヶ月はこちらの内容を元に議論が進んでいくかと思います。
薬局に関わる点を以下赤字でまとめました。

①改正薬機法のオンライン服薬指導に関する運用ルール見直しに沿う形で、調剤報酬も改定されることが予想される

②対物業務、対人業務の適切な評価ができるようになるという方向性が出ている

・地域支援体制加算の要件及び評価見直し。地域連携薬局との要件の整合性がポイント。
・調剤料、薬剤服用歴管理指導料にまとめられていた業務が、より対人/対物業務が住み分けされた新しい点数が新設される。

今まで対人業務へ注力していなかった薬局は、対物分の評価しか得られなくなるため両軸で進めていく必要があると読み取れる。

・6種類以上の内服薬、薬学的管理について新たな評価が新設される。

・リフィルの仕組みを設ける。リフィル発行時に処方箋料の要件を見直す。

リフィル発行時にインセンティブになるような加算が新設されるのではないか。


4. オンライン服薬指導のルール見直しの方向性

2020年改正薬機法で解禁されたオンライン服薬指導について、以下の通りルール見直しについての議論がなされてきました。
昨年6月、オンライン診療/服薬指導(0410対応)の恒久化が閣議決定され、同年11月には薬機法を改正する省令案・通知案が公示、パブリックコメントの募集がされました。
その後12月22日に中間取りまとめとなる「当面の規制改革の実施事項」が公表されています。

実施事項の内容は以下の通りです。

<ポイント>
・対面原則の色味が薄くなる
・処方箋の原本が不要
・服薬指導計画の書面作成は、求めない
・研修の受講は義務付けない
<+αトピック>
・内閣府担当から、患者は「オンライン診療、訪問診療を受けた患者に限定しない」「初回から実施可能」とコメントがあり。

0410とほぼ同じ方向性で進むのではないかと予想。違いは音声のみの服薬指導は制限する程度。

・薬剤師の働き方改革の観点から、在宅(薬剤師の自宅等)から服薬指導が早期に可能とする方向で、2021年度内で検討・結論が出るとあり。
・来年度については、医療用医薬品の中でも要指導医薬品について、オンライン服薬指導においての課題を整理していくと記載あり。

よりオンライン服薬指導の領域においてルール改定が進んでいくことが予測できる。


5. 制度変化における薬局への影響

差し迫った調剤報酬改定、リフィル制度、オンライン診療/服薬指導の恒久化やルール見直しなど、大きな制度変化となることが見込まれます。
この制度変化の薬局への影響について、個人的な見解をお話しできればと思います。

制度変化によって、患者の動線は少なからず変わってくると考えています。
これまでのメインの患者動線は、対面受診をするために自宅から医療機関へ、その後医療機関の門前の薬局でお薬を受け取るという流れでした。


一方この数年、面対応の調剤薬局や調剤併設のドラッグストアの躍進も目まぐるしいものがあり、
対面で医療機関を受診した後、門前ではなく生活圏内にある薬局やドラッグストアで調剤を受けるという動きが少しずつ増えてきています。
今後この動きは加速していくことが予想されます。

さらにリフィル処方に対してオンライン服薬指導が使えるとなった場合、オンライン服薬指導の体制を持っておくことで取りこぼしを防ぐことができると考えます。
また、オンライン診療・服薬指導の場合、リフィル同様医療機関に行かないため、生活圏内の薬局へ対面でいく患者様は増えてくることが予想できます。
オンライン服薬指導も一気通貫で選ぶ可能性も十分にあり得るため、競合薬局が幅広くなっていくと考えられます。
※本記事は、2022年1月13日時点での情報です。


競合性が高くなることは、チャンスとしても捉えることが出来ます。
例えば、オンライン服薬指導が普及されれば、「いつもの薬局で」オンライン服薬指導を使う流れも期待されるため、
他科受診でその医療機関から距離があって諦めていた分を取り込める可能性がある点はあるのではないでしょうか。


以上のような患者動線の変化は急激に起きることはないと考えていますが、以前までの動線は徐々に減っていき、新たな動線が増えていくのではと考えております。
一度離れてしまった患者に戻ってきてもらうことは難しいため、今来局している患者に医療機関からの距離以外の価値を感じてもらうための取り組みを強化していくことが必要だと考えます。

具体的な価値としては、以下のような点が挙げられます。

ただ、①②だけを高めている場合、より①②が秀でた薬局が生活圏内に現れたら、簡単に移行してしまう可能性があります。
確実に患者に選んでもらうためには、③がより重要と考えます。
また、制度変化の中で売上をキープ・上げていくための考え方として、以下2点が重要であると考えます。

上:売上の構成要素を分解した図

①患者動線の変化による患者流出→立地以外の価値を高めていく

制度変化を利用し、逆にこれまで選ばれていなかった患者に選ばれていくことや、既存の患者様のリピート率向上を目指す。

②調剤報酬改定による対物業務への評価引き下げ→対人業務の更なる強化

対人業務が評価される報酬改定により、これまで対人業務をしっかり取り組んできた薬局は報酬点数が上がる可能性があり、まだ取り組めていない薬局は今後必要になってくると考えられる。

こちらはどちらも並行して少しずつ実施していくことで、「今年度の改定は乗り切った」ではなく、さらに次を見据えて取り組んでいくことで、
アクションに対して点数がついてきた、と言う状況で迎えられるのがベストなのではないかと思います。

6. さいごに

弊社かかりつけ薬局支援システムPharmsは、対人業務の強化や組織改革をご支援させていただいているシステムです。
来る調剤報酬改定に向けて、ご準備やアクションについてもサポートさせていただきます。
ご興味をお持ちの薬局様は、以下より個別オンライン相談会のご予約やPharms詳細資料のご請求をいただけます。お気軽にお申し込みくださいませ。



登壇者

株式会社メドレー Pharmsセールスグループ
宝 真生
調剤併設ドラッグストアにて薬剤師として調剤業務、在宅医療(個人宅、施設)、OTCやサプリメントのカウンセリング業務を経験。
その後、施設在宅に特化した薬局法人にて新規店舗の業務フロー構築や往診同行を中心に行う。
2020年、Pharms立ち上げのタイミングでメドレーへジョイン。
現在は全国の薬局法人へ向けてPharmsの紹介を行っている。


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