かかりつけ薬局支援システム Pharms(ファームス)

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株式会社かくの木「サービスの質を落とさず業務効率化を図る最善策は、Pharmsの活用だった」

2022年10月24日

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株式会社かくの木様のご紹介

株式会社かくの木は、埼玉県新座市にて、調剤薬局を4店舗、介護支援事業所、介護用品店、包括支援センター(委託事業)を展開し、セルフメディケーションから看取りまでをサポートする、地域に根ざした運営を行っています。

「地域に支持される薬局」となるため様々な取り組みを行っている同社。そのうちの一つである服薬フォローアップについては、全店舗で当社のPharmsをご活用いただいております。

導入の背景から具体的な取組内容、今後の展望について、経営視点を代表取締役 畑中様、取締役 猪股様のお二方より、そして現場視点を管理薬剤師 上妻様、薬剤師 早川様からお伺いしました。

※以下より他の事例もまとめてご覧いただけます。ご参考になりますと幸いです。
▶︎Pharms導入事例集を読む

1. 制度変化によって大きな変化の波が押し寄せ、会社として存続できるのか危機感を覚えた

ーーPharms導入前、感じていた課題感を教えてください。

猪股様:制度変化によって、対物から対人へ/かかりつけ化/非薬剤師による調剤/健康サポート/地域連携/オンライン服薬指導/オンライン資格確認/服薬フォローアップ...やらなければいけないことはたくさんある。
そしてそれによって薬剤師の負担が増え、そのために人を雇う必要がありお金がかかる。会社として存続できるのかと危機感を感じました。

そんな中新型コロナウイルス感染症の拡大で、処方箋枚数が減り売り上げが下がりました。
処方箋枚数が減ったことにより仕事が楽になる訳ではなく、COVID対応や0410対応の新しい業務が発生し、加えて全店舗健康サポート薬局なので、地域の患者さんを守るために、ワクチン対応やPCR検査の対応なども追加され、業務が逼迫していきました。

社員の健康を守り薬局のインフラとしての機能を整えることを考えた時に、業務は増えるが残業はするなという、現場としては「何を言ってるんだ」となっていたと思いますが、いかに業務を効率化するかが課題でした

ーー制度変化やコロナによって大きな環境の変化があった、そして業務逼迫が課題として浮き彫りになったのですね。実際に当時の現場ではどのような状況だったのですか?

上妻様:新型コロナウイルス感染症の拡大が始まって、感染対策として患者さんの待ち時間を減らすために、今まで丁寧にお話を伺っていたのを簡潔な投薬をするよう変更しました。ただそれによる患者サービスの質を下げたくなかったので、服薬フォローアップを組み合わせて補うことにしました。
元々服薬フォローアップは、2015年の患者のための薬局ビジョンをきっかけに、心配な患者さんへは担当薬剤師から電話をするなどで取り組んでいました。フォローアップが義務化された際も現場としても自然な流れと捉えていましたが、実際に数が増えたらどうやって行くのかについては戸惑いの気持ちはありました。

そんな中、日を追うごとにどんどん0410対応が増えて、ピーク時には月400件以上となった月もありました。それにより、電話での服薬指導やお薬の配達など新たな業務が増え、フォローアップの全数を把握できなくなるほどで、とても苦しい時期でしたね。

ーーお話を伺っているだけでもとても大変な状況だったことが伺えますね...そんな苦しい状況の中でどのようなアクションを取られたのでしょうか?

早川様:緊急事態宣言後は目に見えて患者さんの数が減り、来局されない患者さんの状況が心配になりました。そこで、コロナ以降来局がない患者さん向けに、体調確認と受診勧奨を目的にハガキを送ってみました。

結果、13%の方はハガキ送付後来局されました。
17%の「継続が必要な薬を服用しているが来局が途絶えている方」に対して、電話でフォローアップを行うと、そのうち15%の方が自己判断で受診を控えており、20%は他の薬局に行っていたことが分かりました。
一定の成果が出たとは思いますが、ハガキを送って電話でフォローもしてと、COVIDの患者さんも増えている中で、継続的にできる方法ではないと感じていました。

2. サービスの質を落とさずに業務効率化を図る方法

ーーサービスの質を落とさず業務効率化を図ることが重要なポイントだったのですね。
その課題を解決するべく半年ほど前にPharmsをご導入いただきましたが、導入に至った経緯を伺えますでしょうか?

上妻様:元々オンライン服薬指導規制緩和に向けてシステムを探していました。検討軸としては、サービスの質を落とさずに、現在の業務の効率化ができること。加えてスタッフも多いので、操作や設定が簡単で視覚的に操作ができるものを探していました。
合計7社にお話を伺って、実はPharmsに辿り着くまでに1年ほどかかりました。
当時は汎用的なメッセージアプリを使っている店舗もあり、全店舗そちらに寄せていくのかを大きく悩んだことを覚えています。

Pharmsは、オンライン服薬指導、服薬フォローアップ、処方箋事前受付の機能が充実しているところが魅力でした。
更に、フォローアップはSMS(ショートメッセージ)でも送ることができ患者さんのアプリDLなどが不要で携帯番号だけですぐ送れるので、個人情報の面でも安心感がありました。
最終的な決め手は、導入後のサポート体制でした。導入後の疑問点や改善点などを解消でき、一緒に考えて取り組みを進めていけるので、本当にPharmsを選んで良かったなと思っています。

参考:Pharmsの機能詳細や導入後のサポート内容をご紹介

ーー導入後、フォローアップの取り組みをどのように進めていったのでしょうか?

早川様:まずは薬剤師間で個人差が出てしまわないよう、フォローアップを実施する対象患者の最低ラインを決めました。

小児科は、定期的に店舗間で事例共有を行っている際に出てきた内容なのですが、親御さんにすごく感謝された事例があり、会社として必要だと判断し対象患者に入れました。

また店舗間の事例共有というお話もしましたが、各店舗に展開するための手順書というものもメドレーさんと一緒に考えて作成しました。まずはテスト的にやってみて「うちの店舗はこうやったら上手くいった」などの成功事例も含めて他の店舗へ共有することで、初めて取り組む店舗でも失敗なく実施ができ、全店舗スムーズな導入/定着ができたと思います。

3. 中小が生き残る方法は、地域の患者さんから支持されること

ーーかくの木様は「地域のため」「患者のため」という「かくの木マインド」が現場の皆さんにも根付いているなと感じるのですが、畑中社長として意識されていることなどありますでしょうか?

畑中様:そもそもフォローアップは、患者さんにとって受け入れられやすい対人業務であると考えています。だからこそ体制を持って日常業務としてやるべきであり、現場のやる気がないとできないこととも考えています。

創業当初から「患者のための薬局」という理念ばかりを唱えてきました。このフォローアップの取り組みもそうですが、弊社は全店舗健康サポート薬局、地域連携薬局を取得しており、簡単なことではなかったと思うのですが、理念が浸透しているなと有り難く感じております。

ーー経営視点での今後の展望についてもお聞かせください。

畑中様:分業の逆風の中で、合理化や効率化が叫ばれていると思います。私たちのような中小はなかなか難しい。本当に大きな波が来たら簡単に潰れてしまうとも思います。
だからこそ地域にしっかり根ざすこと、地域の皆さんが「かくの木があって良かった」と支持してくれることが必要だと考えています。
直近PCR事業の取り組みなどもあり、私自身周りの方から「かくの木があって良かった」とお声をいただきました。それは本当に現場の皆さんの力だと思っています。
地域の皆さんから支持されるということは、薬剤師/薬局の顔が見えることだと捉えています。フォローアップはそのために適している業務だとも思います。
もっともっと地域の皆さんから支持してもらえることを探してアピールしていくことが重要だと思っていますし、それが中小が生き残る方法だと考えています。

猪股様:健康サポート薬局として、病気になる前の予防、病気を悪化させないことの「予防領域」に入っていかなければと考えています。そのためにフォローアップを活用していきたいですね。
また、最近感じるのは、対物業務から対人業務へのシフトが求められていますが、薬剤師は「対物ありきの対人業務」であると思います。薬の色や形、飲む回数など、薬を作ったり触っていないと、対人業務はできないのではと。
その上で、業務効率化をICTなどを活用してやっていきたいと考えています。

ーー皆様、貴重なお話をありがとうございました。


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